重さ36gのジャンク金スクラップをヤフオクで28万円で購入!果たして儲かるのか!?【徹底検証】

ヤフオクで買った重さ36gのジャンク金スクラップ

こんにちは、ジャンク鉱山Labです!

今回の記事では、ヤフオクで購入したジャンク品の金スクラップ(総重量36g、購入金額28万円)が実際にどれほどの価値があるのかを徹底検証します。

「もし全部18金だったら……」なんと買取価格は40万円超え!? そんな夢のような話が、果たして現実になるのか。結果と過程を包み隠さずレポートします!

購入したスクラップの概要

今回購入したスクラップは、いかにも金っぽい装飾品の束。

  • 購入金額:28万円
  • 重量:36g(実測で35g)

正直、この時点では「当たり」を引いた気分でした。もし全部18金だったら、計算上は40万円以上の価値になります。

検査スタート!まずは目視と重量チェック

お馴染みのぼまたくん(はかり)で測定開始。
スイッチオン……手が震えつつも、表示は35グラム。うん、なかなかのボリュームです。

目視で気になったのは、切れて半分しかないパーツや、黒い異物のようなものがついている箇所。もし磁石や鉄なら、金属重量にカウントされても価値ゼロ。こういうのがジャンクの難しさですね。

BOMATAスケールで計量中のジャンク品の金スクラップ

36ぐらむううう…

BOMATAスケールで計量、表示は35g

35gになっちゃった…

試金石&テスターで検査

試金石にゴリゴリと削り、テスターで金の反応を確認。
結果としては「金」である反応がしっかり出たのでひと安心。ただし、正確な品位までは不明。ここがジャンクスクラップ最大の悩みポイント。

さらに本体にも直接テスターを当て、厚メッキの可能性を排除していきます。

試金石にスクラップを削る様子
試金石のスクラップ削り跡にテスターを塗布した様子。これは金の可能性が非常に高い

地味だけど重要!破壊検査で中身チェック

ロウ材の色や切断面を確認し、見た目だけでなく中まで金があるかを慎重に検査。
見た目はOKでも、中が鉄だったり銅だったりするケースもあるので油断できません。

この工程をすべてのパーツに対して繰り返すため、かなりの労力がかかります。神経も使うし、けっこう疲れる作業なんです。

ロウ材と思われる部分

ロウ付けに使用されたロウ材と思われる部分を拡大撮影

ロウ付の部分が変な色だ…これ金ロウじゃないんじゃないか…

切って中身を確認したりする破壊検査

ペンチで切断する破壊検査

ほぼ毎回切断して断面を確認する必要がある…

謎のバングルの切断面

切断面の様子、中は空洞だった。

中空構造だった…こういうのは見た目の体積に対して軽く感じたりする。中身は空気の状態(まあ、ここになんか詰められてるよりはいいんだけどね…)

さらに開いて確認する

中空構造のバングルを開いて中に異物がないかを確認

なんか黒い異物を発見!

トラブルも発生…黒い異物の正体は?

今回の一番の謎は、なかなか外れなかった黒いパーツ。
結局これは金属でもなければ価値もない単なる異物で、取り除くと重量も減ってしまいました。

バングルでよくあるパターンは磁石なんだけど、これはちがった…(※異物は取り除くことで、重量が減ってしまうため、結果売却時の評価額減につながり、ジャンクスクラップハンターとしてはとても辛い現実です。)

黒いパーツ

バングルについていた、帝都大戦みたいな五芒星の黒いパーツ

なんか映画「帝都大戦」の五芒星みたいだにゃ… かとうー⁉

指輪・チェーンも検査

刻印が読めなかったり、赤みの強い金属だったりと不安要素も多々ありましたが、基本的にはすべて「金」としての反応がありました。

とはいえ、色味や反応から察するに、必ずしもすべてが18金というわけではなさそうです。実際に、品位がそれよりも低いものが混じっていると推測されます。
謎の刻印の指輪

ヤフオクのジャンクスクラップを漁っていると、こういう謎の刻印がとても多いです…

謎の刻印だとみんながなんの素材かわかんないから…ジャンクのお山に入れられちゃうんでしょうか?

ヤフオクのジャンクスクラップにはなぜ謎刻印が多いのか

※以下のケースは、現時点で確認できるデータや状況から導いた個人的な推論です。
これは、断定的な結論ではなく、可能性の一つとして読んでいただけると幸いです。
もっとも、こうした謎の刻印が入った貴金属については、一概には言えませんが、破壊検査を行わない一般的な買取店では、正確な評価が難しい可能性もあるように思います。というのも、そのような店舗では、そもそもシステム的に破壊検査ができない、あるいは対応しづらいケースが多いからです。
謎刻印や無刻印が正しく評価されないケース

・フランチャイズ店で査定方法が一律本部のシステム評価(この場合たぶん評価額0円になる)

・市中にある一般的な買取店では、破壊検査に対するお客様の同意を得るのが難しいことが多いため、結果としてこの手の品物はそもそも取り扱わないケースがほとんどです。というのも、破壊検査とはいえ基本的に「ぶっ壊す」作業になるため、トラブルに発展するリスクがあるからです。
例、査定持ち込み→要破壊検査→破壊検査同意→検査結果 銅→査定0円→結果破損品だけ残る 客:ざけんな!(トラブルのパターン)
謎刻印や無刻印が正しく評価されないケース

・個人店の店主が自身の経験のみで査定(一定のリスクがある以上、査定は激安になる)

・個人店で店主の裁量で口頭での同意のみで破壊検査を実施して査定(一応後でもめたらこまるからちょっとだけしか削らない。なので破壊検査不十分だから査定は激安になる)

だから謎刻印や無刻印のスクラップがヤフオクで売られていたりするのかな?

銅板の上にチェーンをのせて比較する色味の検査

銅板の上にチェーンをのせて比較する色味の検査

なんか色が銅っぽいよね…おそらく割金(金以外の物質)に銅がたくさん入っているのかな。

試金石に残った金の削り跡

全部金でよかった…

最終結果と査定額

すべての検査が終わり、某優良地金買取業者へ!

結果は……25万円!

おいおい、28万円で買ってるのに…赤字やないかーーい!

世の中世知辛いぜ…

キャバクラの夢が…

結論:ジャンクスクラップはやっぱりギャンブルだ!

金だったとはいえ、品位不明・異物混入で減額。
まるでパチンコのような当たり外れの世界。

それでも、このジャンクな世界には夢がある。
いつか“ビッグ”を引く日を夢見て、今日もまたヤフオクでジャンク品を漁るジャンク鉱山Labなのでした。

今回の作業はYouTubeの動画で見ることができます

おまけ:検査道具・ツール紹介

  • 試金石(古来より人類が金の判定に用いた黒い石)
  • BOMATA(ぼまた) デジタル台はかり最大30kg(ふだんは基板とか重たいものを量っている)
  • ペンチ、ニッパ(主に破壊検査に使用)
  • 宝石用スコップ(スクラップをまとめて袋に入れるとき便利)
  • 宝石用ルーペ(10倍拡大のものが定番、刻印を見たり、色や構造を確認したりするとき使用。一番使用頻度が高い王道のツールだが、ジャンク鉱山Labでは昔500円で買った激安品を今でも愛用している。過去にはNikon製の高級品を使用していたが、お金がないときに売ってしまった…)
  • 比重計(非破壊検査に必須だが、近年は比重を偽装するケースが多いため、過信すると非常に危険。ジャンク鉱山Labにあった数少ない機材だったが、お金がないときに売ってしまった…今は自作して比重を適当に量っている)
  • スマホ用ルーペ(撮影に便利。ヤフオクのジャンク品の山を買ったときに入ってたやつをずっと使っている)
  • トレー(通常、市中一般の買取店では、見栄えの良い高額な業務用のトレーを使用しているが、当Labでは主に百均ダイソーのプラスックケースを使用している

※ 蛍光X線分析装置があればいいけど高価なので当Labにはありません。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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