【検証レポート】ジャンクアクセサリーの真贋調査｜刻印なし金色アイテムの破壊検査と換金価値

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この記事はこんな人におすすめ

• ジャンクアクセサリーの真贋を知りたい方
• 金・銀スクラップの換金を検討している個人や業者
• DIYで金属素材を判別したい初心者・中級者
• アクセサリーの刻印や検査方法に関心がある方

ヤフオクなどの中古市場で入手したジャンクアクセサリー。金色で宝石がついているものの、刻印が曖昧・不明瞭だったり、緑青が発生していたりすることも多く、真贋判定に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、実際に筆者が入手した刻印なしや変な刻印の金色アクセサリー群を対象に、重量測定・USB顕微鏡観察・破壊検査を通じて「本当に金（K18、14KT）や銀（925シルバー）なのか」を検証した実例を詳しく解説します。

高価な機材を使わずともできる検査方法を中心に、換金価値の見込みや実際の査定結果までを紹介。ジャンクアクセサリーの真贋や換金を検討している方必見の内容です。

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ジャンクアクセサリーの特徴と検証目的

今回の検証対象は、刻印が読みにくい、あるいは刻印がまったくない金色の指輪、ネックレス、イヤリングなどのジャンク品です。外観は宝石が付いていて一見高級品のように見えますが、緑青（銅錆）の発生や変色が散見され、素材の信用度は低い状態でした。

検証の目的は、「これらのジャンクアクセサリーが本当に金や銀でできているのか」を、試金石やテスターといった検査方法を用いて確認することにあります。

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重量測定から期待換金額の算出

まずは、重量測定を行いました。貴金属の換金では、重量は最も重要な指標です。

例えば、18金（K18）の場合、1グラムあたり約12,000円が相場となっており、今回の指輪群は39～40グラムありました。単純計算で約48万円の期待値となります。（相場は2025年6月頃）

ただし、これはあくまで理論値。実際に金が含まれていなければ意味がありません。そこで、刻印や試金石検査が必要です。

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刻印の種類と意味を読み解く

ジャンクアクセサリーには以下のような刻印が混在していました。

• GF：ゴールドフィルド（金張り）やメッキされた製品のこと
• 925：スターリングシルバー、含有率92.5%
• 14KT：14カラットの金製品（海外製品に多い表記、日本ではK14が該当）含有率58.5%
• OR：不明瞭で意味がわかりづらい刻印だがスペイン語やイタリア語でOROは金なのでORは金のことかもしれない

GF刻印

GF（ゴールドフィルド）は金メッキの一種ですが、「金メッキ層が厚いよ！」とか、「調色ではわなく金を使ったメッキだよ！」という主張が込められていたりします。製品によっては刻印が曖昧で判断が難しいこともあります。画像ではSILVER刻印と並んでいます。

925刻印

925の刻印がありますが、右側に謎の刻印があります。

14KT刻印

14KTは日本では珍しいです。その下にITALY刻印があります。

OR刻印

謎のOR刻印：これも日本ではめずらしい刻印です。もし英語のor（オア）だったら相当いじわるな刻印ですが、語源はスペイン語やイタリア語のORO（金）可能性が高いです。なぜ最後のOを省略しているかは不明です。

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USB顕微鏡での宝石・刻印の詳細観察

USB接続の顕微鏡を使用し、宝石の爪の大きさや刻印の細部を拡大観察しました。

爪の大きさに対して石が小さい場合、構造上の整合性がとれていないことから、合成石や装飾用のガラスの可能性があります。刻印の劣化や不鮮明さも詳細に確認しました。

爪に対して石が小さすぎる

石座や爪のサイズに対して石があきらかに小さすぎるので、このように石がほとんど隠れてしまいます。このような構造上の整合性がとれていない製品は、素材の品質も疑うべきです。

かすれた刻印

半分消えてしまったような刻印です。

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破壊検査の手順とポイント

真偽判定には破壊検査が不可欠です。

1. 試金石にアクセサリーを削り、削り跡の色を観察
2. テスターを用いて削り跡と本体に反応を確認
3. 切断面の色やテスターの反応で素材を推定

金属の色やテスター反応は以下のように判断します。

• 金色でテスター反応がない → 金の可能性高い
• 金色であってもすぐ消えてしまう→メッキの可能性高い
• 灰色やねずみ色でテスターが反応 → メッキの可能性高い
• 素材によっては赤や黄色に見える場合もあるがいずれもすぐに消えてしまう→メッキの可能性高い

削り跡が消えずに残っている→金の可能性が高い

試金石の削り跡にテスターをつけて、跡が消えない場合は金の可能性が高いです。但し、金張りや厚いメッキの場合は表面を完全に取り除かなければ金と誤判定するので注意が必要です。

緑青反応

試金石で看破できない金張りや厚いメッキ製品は、切断してから露出した内部に直接テスターをつけて反応を確認します。画像では激しい緑青反応がでています。金や銀、プラチナはこのような激しい反応はおきません。（※極端な低品位の製品は、割金がわずかに反応するケースがあります。）

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検査結果から見えたメッキ製品の実態

多くのアクセサリーは表面に金色のメッキやゴールドフィルドが施されており、中身は真鍮系の合金やニッケル系の合金の様でした。刻印と実際の素材が一致しないケースも多数。

刻印なしの指輪の一部には、金である可能性が見られましたが、全体としてはメッキ製品が主流で換金価値は限定的です。

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換金可能な金属量と査定結果のまとめ

検証品の中で換金可能と判定された貴金属の総重量は以下の通りです。

• K18刻印品：0.14グラム
• 14KT刻印品：0.99グラム
• 刻印なしで金の可能性がある指輪：1.89グラム

上記合計で34,000円程の評価です。（※2025年6月頃）

その他石付き指輪などはまとめて36.7グラムでしたが、メッキ主体のため換金価値は低いと判断しました。※メッキ買取の評価は一応でるが1gあたり0.5円でおよそ18円！

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今後の検証展望と注意すべきポイント

今回の検証では、刻印がない・不鮮明なアクセサリーの真贋判定は難しく、破壊検査が最も確実です。しかし、破壊検査は製品を破損するため、再販ができなくなります。

刻印だけで判断することは非常に危険です。複数の検査方法を組み合わせることが重要です。

個人で検査を行う際は、蛍光X線分析装置の検査を専門業者に委託することがもっとも確実な方法です。（但し、その場合は表面のメッキ層を削る為、厳密には破壊検査に同意する必要が有ります。）

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作業内容を動画にしています！

今回の検証は、筆者の体験に基づいています。

実際の現場での感情の動きやドラマチックな発掘体験を、YouTubeで見ることができます。

ジャンク品の奥深い魅力やリアルな発掘ストーリーを知りたい方は、ぜひあわせてご視聴ください。

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